ビッグデータ(情報のDB分析とマイニング)とは~ITトレンドワード解説

公開日:2018年6月17日

ビッグデータ(DB分析)

ビッグデータとは、一般的なデータベースソフトウェアでは処理が困難な程、膨大な量のデータの集まりをいいます。

2010年代になってから、急速にITトレンドとして世間で認識されてきたワードです。

ここでは、ITトレンドワードの1つであるビッグデータについて、他サイトの記事を参考としながら解説します。

ビッグデータ(情報のDB分析とマイニング)をビジネスに活用して事業を伸ばす~ITトレンドワード解説

目次

1.ビッグデータの定義と目的

ビッグデータとは上述の通り、「一般的なデータベースソフトウェアでは処理が困難な程、膨大な量のデータの集まり」をいいます。

「膨大な量」とはどの位のデータかといえば、例えば「数十テラバイト~数ペタバイト」と言われることがあります。

しかし、今後のIT技術の進歩によって、量的な基準は拡大する可能性があります。

ビッグデータを使用する目的は、ビジネスやビジネス以外の課題を解決することです。

2.ビッグデータの活用事例

例えば、Googleは「Googleマップ」からGPSなどの技術を用いて位置情報を収集し分析。道路の混雑状況を表示するといった手法、目的でビッグデータを活用しています。

また、米国カルフォルニア州のオークランドでは犯罪が多いことから、観光客や市民のために犯罪の種類別に色分けし、日別時間別に犯罪場所を特定できるシステムにビッグデータが使われています。

米国と比較すると大規模な事例は多くありませんが、日本でも例えば、コンビニ大手のローソンがビッグデータを活用してリピート率高い商品を生み続けていたり、飲料ビジネスのダイドードリンコが自販機にアイトラッキング装置を設置し、自販機利用者の目線を分析して商品売り上げを高めた例など、数多くの事例が確認できます。

3.国内のビッグデータ動向

ガートナー・ジャパンの発表によると、2017年のビッグデータは、「幻滅期」に位置します。

つまり、ビッグデータは現在、熱気がさめ市場からの期待度は減少している時期にあります。

「幻滅期」にあるIT技術は、その後、「啓蒙活動期→生産性の安定期」と移行し、一度は下がってしまった市場期待度が、徐々に増加していきます。

サイト管理者の私見ですが、この資料にある市場からの期待度は成長率と同じであり、ビッグデータは「幻滅期」にありますが成長は続くということを意味していると考えられます。

その証拠に「IDC Japan」が2017年6月に公表したビッグデータの市場予測によれば、2016年の国内ビッグデータ市場実績は2,282億円(前年度成長率8.0%)で、2021年には3,419億円(年間成長率8.4%)に達するとのことです。

4.ビッグデータの導入ポイント

ビッグデータを導入するポイントは次の通りです。

まずは容量です。主にサーバーなどハードが保持するデータ容量は限られます。従って、扱うデータ容量は事前に計画分析しておかなければなりません。

次に扱うデータの種類です。単なるテキストデータなのか、それとも音楽データや動画、位置情報といった特殊なデータなのかによっても構築するシステムは変わってきます。

さらに処理速度が挙げられます。どのくらいの利用者が存在するのか、またどの位の頻度で利用されるのかを検討します。

これらのポイントに合致したシステムを導入しますが、そのシステム導入に必要な人材やお金、現実的な技術なのかどうか、といったリソースを確認しなければならないでしょう。

最後に費用対効果も大切です。ビッグデータを活用して得られる効果は、投資する費用をどれだけ上回るのか?または投資に見合った効用が得られるのか?価値のない投資にならないように慎重に進めなければなりません。

5.ビッグデータのメリットとデメリット

ビッグデータのメリットは、上述の目的に記載した通り、ビジネスやビジネス以外の様々な問題解決に貢献する可能性があることです。

一方でIOTにはデメリットも存在します。

まず上述の導入ポイントに記述した通り、実現するためのハードルは決して低くはないということ。実現できなかったり、ビッグデータ導入に成功したものの予想した通りの効果は上がらない、ということにもなりやすい。

また、ビッグデータの中にはプライバシー情報も含まれるため、その点対策が必要になります。

最後にこれはIT技術共通のデメリットですが、セキュリティ対策を施さなければならないこと。特にビッグデータであるため、情報漏洩やデータ消失は、自団体だけでなく社会にも大きな影響を与えかねない事件になる可能性が低くありません。

6.まとめ

ビッグデータとは「膨大な量のデータの集まり」。

現在市場の熱気は冷めましたが将来的には再び回復すると考えられます。

導入するためのポイントは多く、成功した場合のメリットは大きいが、データ量が多く事件になった場合には社会にも影響を与える可能性があります。

したがってビッグデータの導入は事前の計画分析と費用対効果を慎重に検討する必要があります。

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