RPA(ロボットによる業務自動化)とは~ITトレンドワード解説
更新日:2019年4月14日
公開日:2018年6月10日

RPA(Robotic Process Automation)とは、「ロボティック・プロセス・オートメーション」、すなわち、業務効率化を目的としたロボット(IT)による自動化のことをいいます。
日本でも大企業を始めとして、ホワイトカラーの業務を中心としてRPAを導入する動きが進んでいます。
ここでは、ITトレンドワードの1つであるRPAについて、他サイトの記事を参考としながら、サイト管理者の経験も踏まえて解説します。
RPAを活用して業務効率化(将来動向や実際の現場から分かること)~ITトレンドワード解説
目次
1.RPAの目的
RPAの目的は、上述の通り、「業務の効率化と有効か、およびコスト削減」です。
ITシステムを使用した作業の中でも、大量の同じ手順による処理を手作業で行っている場合には、代わりにRPAを導入してロボットに実行させることで、作業時間が短縮化されます。
ヒューマンエラーも発生せず、作業の品質を維持できます。
また、ロボットは24時間働いても労働賃金は発生しません。労働法違反にならずに、さらに不平不満も言いません。
労働者を採用するよりもコストを削減することが可能です。
2.RPAを活用する業務
従来のロボットといえば、工場の生産ラインの自動化でした。
現在RPAを活用する業務としてはホワイトカラー、すなわち「バックオフィス」が中心になっています。
バックオフィスでは、経理や人事を始めとして、大量のデータを取り扱います。そしてこれらのデータ処理は、単純なExcel上のコピペ作業やフォームへの決まった入力などが相当に含まれています。
このような単純作業は現在でも手作業で行われている部分が少なくなく、RPA導入によって上述の目的達成が期待できます。
3.国内のRPA動向
ガートナージャパンの発表によると、2017年のRPAは、「過度な期待のピーク期」に該当します。
つまり、RPAは現在、国内で「もてはやされ加熱気味にあるIT技術」ということです。
「過度な期待のピーク期」にあるIT技術は、その後、「幻滅期→啓蒙活動期→生産性の安定期」と移行します。
RPAは米国では雇用減少を招く理由から嫌われる場合が少なくないようです。
日本でも米国事情から同様に雇用減少を危惧する意見もありますが、少子高齢化が進んでいる構造を考えると、むしろ積極的にRPA化を進めるべき、という意見も多いようです。
4.RPAの導入パターン
ここでは、開発を切り口として、RPA導入パターンを大きく2つに分けてコメントします。
(1)RPA製品を導入する
ベンダーが提供している製品を購入して自社業務をRPA化するパターンです。
積極的にIT化を行い、資金が豊富にあり、投資と成果を測定して計画的にプロジェクトを推し進めることができるような大企業や一部ベンチャーなどが該当します。
RPA製品は、パッケージ化され、プログラミングが必要なく、ユーザーが見た感じで操作できる画面を備えているため、操作方法さえ教育すればRPA導入は比較的容易に行えます。
(2)社内でRPAを代替するツールを開発する
RPA製品は便利ですが、一方でコストがかかります。
代表的なRPAベンダーが提供する製品の場合、提供する契約形態は異なりますが1ライセンス数十万円から、年間ライセンスで数百万円が相場になっています。
フリーで利用可能な海外RPA製品も存在しますが、まだまだ国内での導入実績は多くありません。
また、すべての企業がIT化に積極的であるわけではなく、段階的にIT化を進めている企業も少なくありません。
このような企業では、一部の業務についてプロジェクト的に社内でRPAに代替するツールを開発して活用する、といった使用事例が多く見受けられます。
代替ツールはバックオフィス業務で活用されることから、VBAを利用したExcel、Accessツールが開発されることがほとんどです。
5.サイト管理者の経験から
サイト管理者が関わった仕事や人材系サイトの案件を見てきた経験からでは、2017年頃からRPA製品を導入する企業が増えてきたと感じています。
一方で、VBAツールを利用したExcel、Accessツールの開発案件も多く、国内のRPA化事情は、高度なRPA化ではなく、コピペ作業の自動化といった単純なロボット化がまだまだニーズが多くのこっています。
AIを含めた本来の意味でのRPAを導入している企業はほんの一握り、というのが、サイト管理者の実感です。
6.まとめ
2017年の日本国内では、「過度な期待のピーク期」にあると言われるRPA事情ですが、サイト管理者の実感とはかけ離れており、むしろ、これからRPA化はますます進んでいくと思います。
但し、AIを活用した本来的なRPAではなく、VBAツールやRPA製品を使用した単純な業務効率化に使用される、ということ。
雇用減少が危惧される一方で、少子高齢化が進む日本では、PRAは歓迎されるべきIT技術とも言えます。
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