Excel VBA入門 | 変数の型と宣言

公開日:2018年3月3日

Excel VBAを学ぶ上で、文法の基本を学ぶことは言うまでもなく重要です。

ここでは変数の型と宣言について解説します。

1.変数とは

変数(へんすう)とは、値を一時的に保管しておくための記憶領域です。

何回でも新たな値を代入して書き換えることができることから、「変数」といいます。

2.変数の名前

変数には名前を付けます。

次のルールを守れば自由に名前を付けることができます。

(1)漢字、数字、英語アルファベット、ひらがな、カタカナと「_(アンダーバー)」を使用することができる。
(2)「_(アンダーバー)」を先頭にすることはできない。
(3)スペースを使用することはできない。
(4)255文字まで
(5)VBAが定義する他の名前(ステートメントなど)と同一名は使用することができない。 (6)英語アルファベットの大文字と小文字は区別されない。

3.変数の宣言と基本形

変数を使用する場合には、最初に変数の宣言(せんげん)を行います。

(基本形)Dim 変数 As 型

「変数」には、上述「2.変数の名前」に記載したルールに基づいて命名した変数名が入ります。

「型」には、この変数で扱いたい値(たとえば、文字列、整数、小数、日付など)に応じた型が入ります。

4.型の種類

代表的な型の種類は次の通りです。

種類型名データ型備考
論理ブール型BooleanTrue/Falseのみ扱うことが可能
数値型バイト型Byte範囲:1バイト 0 ~ 255
整数型Integer範囲:2バイト -32,768 ~ 32,767
長整数型Long範囲:4バイト -2,147,483,648 ~ 2,147,483,647
通貨型Currency範囲:-922,337,203,685,477.5808 ~ 922,337,203,685,477.5807
単精度浮動小数点数型Single範囲:4バイト 負の値 -3.402823E38 ~ -1.401298E-45、正の値 1.401298E-45 ~ 3.402823E38
倍精度浮動小数点数型Double範囲:8バイト 負の値 -1.79769313486231E308 ~ -4.94065645841247E-324、正の値 4.94065645841247E-324 ~ 1.79769313486232E308
日付日付型Date日付および時刻を実数として格納するために使用
文字列文字列型String文字列を格納するデータ型
オブジェクト型オブジェクト型Object任意のオブジェクトを表すデータ型
任意バリアント型Variant数値、文字列、日付の各データ、ユーザー定義型、および特殊な値 Empty と Null を格納できる特殊なデータ型。16バイトまでの数値を扱うことができる。

これ以外にも、様々な型が存在します。例えば、オブジェクト型には、Object以外にも、Book、Sheet、Range、File、Folder、Driveなどの型が存在します。

また、ユーザー定義型と呼ばれる型は、Typeステートメントを使用して、ユーザーが独自に型を定義することができます。

5.使用例

変数宣言の例を下記に示します。

Sub 変数宣言()

Dim ct As Byte            '255までのカウント
Dim i As Integer          '32767までの繰り返し処理
Dim myYen As Currency     '売上データなど大きな数字を使用
Dim 比率 As Double        'パーセンテージの表示など
Dim StrComment As String  'メッセージ表示
Dim 本日の日付 As Date    '日付表記

End Sub

上述の通り、変数名は日本語で設定することができます。

その他のポイントとして、数値型は、扱う数字の範囲に応じて型を使い分けます。

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