VBA入門者におすすめの本と勉強方法【2022年版】

更新日;2022年2月9日

おすすめのVBA入門書 | プログラミング初心者の勉強法もコメント

VBA(Visual Basic for Applications)とは、Visual Basicというマイクロソフトが開発したプログラミング言語をベースとし、Excel、AccessといったOffice製品で実行可能なプログラミング言語です。

Excelはどの会社でも使用している事務作業に必須のソフト。ツール開発で使用するプログラミング言語としてもVBAは人気が高いです。

最近の少子高齢化、働き方改革、2050年問題というトレンドワードによって、どの会社でも手作業あらIT自動化へのシフトが求められるようになり、年々ITによる事務作業自動化は増加しています。

私も元々は経理や経営企画とした事務作業を仕事にしていましたが、IT自体に興味を持っていたこともあり、独学の結果、現在ではVBAプログラミングやWEBを中心としたITエンジニアとしての仕事の領域が増えてきました。

皆さんの中にも将来はITエンジニアを仕事にしたいという方もいらっしゃるでしょう。

そこでこのページでは、VBA入門者を対象に、独学でVBAを学んだ経験者の立場から、おすすめの本と勉強方法について具体的かつ合理的にコメントします。

(本紹介の前に)VBA入門サイトは質が高いのでおすすめ

VBAは需要が高いので、入門者を対象としたサイトはたくさん存在します。

情報も正確で網羅された信頼性の高いサイトもあります。

プログラミングについて例えば、「"Hello World"をC言語で画面表示するプログラムを書いたことがある」「ITパスポートや基本情報技術者試験でプログラミング言語やアルゴリズムについて学習したことがある」といった方であれば、VBA入門サイトだけででVBA入門の知識・技術を理解して習得することも可能です。

もし、VBA入門サイトに訪れたことがない場合には、本を購入する前に一度、訪問してみることをオススメします。

VBA入門者におすすめの本とは

VBAの良いところは、ExcelがPCにインストールしてあれば、数分でVBAプログラミングを楽しめるということです。

また、実際にExcelで作業したことがある方であれば、手入力や関数を使っての表やグラフ、データ入力などの大変さを知っています。

ですので、実際にVBA入門用の本を読みながら、プログラムを書いてIT自動化の便利さを認識できるような本をおすすめします。

プログラミング言語を学ぼうとする場合、プログラミング思考や考え方から入る入門書が存在します。

また、VBAではなく、Javaなどのプログラミング言語で解説したプログラミング入門本も存在します。

私はこのような本はおすすめしません。

なぜなばら、Excelに慣れている方であれば、思考や考え方よりもすぐにプログラミングできるVBAの利点を活用して実際に体験してみた方が学習効果が高いからです。

例えば、JavaやC言語、PHPなどのプログラミング言語は、プログラミング言語を使用するための「環境」をPC上に構築しないといけません。

これが実に大変。いろいろとソフトウェアをインストールしたり、設定しなければいけません。

ここで、プログラミング言語の学習をする人の心は折れてしまいます。興味あるプログラミングの学習をする前にも関わらず、すぐには学習できずに苦行を強いるのです(後述するように私は学生時代にC言語を学びましたが苦行で挫折しました)。

プログラミング思考を楽しんで学ぶには

2020年度から日本でも小学校でプログラミングが義務教育として導入されるそうです。

ということは私たちは国語(日本語)や英語、算数数学といった思考は頭に定着していますが、プログラミング思考は知らずに育ってきたということです。

であれば苦行を強いるような勉強方法ではなく、馴染みあるExcelを使ってVBAの便利さを体験し実感しながら勉強できた方が、モチベーションを保ち、楽しみながら学習できるので、おすすめできる勉強方法であり、かつおすすめできる入門書ということです。

VBA書籍の選び方

次に、VBA入門書をどのように選べばよいのかについて具体的に説明します。

入門書を選ぶ際の基準

分かりやすい」「ページ数が少ない」「楽しんで学習できる」といった視点で書籍を選択すると、プログラミング学習は長続きします。

初めてのプログラミング学習であれば、背伸びすることなく、モチベーションが上がる、維持できるような書籍を選びましょう。

これは私の経験ですが、大学時代にC言語の講義があり最初の授業で「Hello World」という文字を真黒な画面に表示させるプログラムを習いましたが、ここでプログラミングに挫折しました。

何故挫折したかというと楽しくないからです。感動も何も湧き上がらないHello Worldの文字や「将来ゲームを開発したい」という理想との、とてつもなく大きなギャップでモチベーションを保つどころかゼロになりました。

それに対してVBAは仕事でエクセルを使っていたので親しみが持てました。また、別の人が作ったVBAツールを使ったところ「事務作業が楽に終わる!!」という点や見た感じにもエクセル上で様々な動きをするところに「楽しさ」を見出して、WEBとともに本日までモチベーションを保ちながら独学を続けてくることができました。

以上からVBA自体はC言語やJavaなどと比較するとモチベーションは保ちやすいプログラミング言語だと私は思っています。

ですが、エクセルに慣れていない方もいるでしょうし、モチベーションも人それぞれだと思いますので、できるだけ楽しみながら学習できる、負荷がかからないような書籍を選ぶことは長続きするプログラミング学習のポイントの1つだといえるでしょう。

具体的な書籍の種類と読書の順番

入門用のVBA書籍に共通するのは「エクセルVBAを対象にしている」ということです。

AccessやIE操作、ゲームプログラミングなど他にも書籍はありますが、エクセルVBAが最も汎用性が高く、汎用性が高いので基本から学ぶ必要があり、エクセルVBAの入門書籍は基本から書いてあるものが多くなっています。

エクセルVBAの入門書籍は大きく分けて「実践、ノウハウ重視の書籍」と「文法メインの書籍」の2種類があります。

もちろんほとんどの書籍は両方とも解説していますが、どちらを重視しているのかによって、本記事ではこの2種類に分けて紹介します。

読書の順番ですが、楽しんで学習するには「実践、ノウハウ重視」から先に読み、その後に「文法メイン」の書籍を読むことをおすすめします。

なぜならば、どうしても文法メインの書籍はプログラミングのアルゴリズム思考に触れているため、初めてアルゴリズム思考を学習する方には拒否反応が出てしまう場合があるからです。

折角プログラミング学習を始めたにも関わらず、私のように挫折することにもなりかねません。

本を見ながら実際にエクセル上でプログラムを動かしてVBAの良さを実感できれば、モチベーションを保ちながら楽しんで学習できると思います。

電子書籍のメリット

この記事ではVBAの電子書籍版(Kindle本)が存在する書籍をご紹介しています。

※紙本を好む方は紹介書籍のAmazonボタンや楽天ブックスボタンより紙本の商品ページへ移動できます。

電子書籍の良い点は、時間の空いた時に場所を選ばずにスマートフォン上で学習できる点です。

また、Kindle上で購入する前に「サンプル」をダウンロードして中身を一部読むことができますので、無駄な出費を回避できます。

もう一つのメリットは、ほとんどの書籍では紙本よりも価格が安く設定されていることです(ただし紙本と異なり中古本が存在しないため、古本でも構わない方でゆっくりと紙本で読める時間とスペースが取れる方であれば紙本の方が経済的な場合が少なくありません)。

特に今回ご紹介するKindle本の中には「Amazon Kindle Unlimited」対象の書籍も含まれているため、月額980円のKindle Unlimitedに加入していれば無料で読めます。

※次の記事はKindle Unlimited対象のKindle本だけをご紹介しています。IT資格やプログラミング言語との関係やトレンドワードにも言及しています。これからITスキルを磨こうとお考えの方に参考になるようにコメントしています。

おすすめのVBA入門本(実践、ノウハウ書籍編)

まずはエクセルVBAの実践的な書籍やノウハウが豊富に掲載されているような書籍をご紹介します。

スラスラ読める Excel VBAふりがなプログラミング

☆彡プログラミングコードが苦手な方におすすめのVBA入門書
  • [分かり易さ] コードの1ワード毎に上にふりがな(日本語訳)が書いてある。
  • [ページ数] 200ページ
  • [楽しめるポイント] 日本語訳が載っているので、コードの意味を調べる面倒がない。

本書を読むと中学校で英語を初めて学習した時を思い出すでしょう。

1つ1つのコードに日本語訳が書いてあるので、簡単にコードの意味が理解できます。

プログラミングは大人になってから学習するのが普通。

いい意味でも悪い意味でも固くなった脳であっても、本書のような構成であればアルゴリズムの思考もすんなり受け入れてくれるはず。そう思わせてくれる一冊です。

図解! Excel VBAのツボとコツがゼッタイにわかる本 “超”入門編

☆彡デザインに解説にと、あらゆるノウハウがギュッと詰まった一冊
  • [分かり易さ] 1ページのボリュームが少なく図解や画面が豊富
  • [ページ数] 278ページ
  • [楽しめるポイント] カエルのキャラクターやデザイン

飽きることなく進んでページを読み進めていけるのは、キャラクターやデザインの構成がそのように考えられて構成されているからです。

キャラクターやデザインだけでなくメインコンテンツである解説も、著者のこれまでのノウハウが詰まっており、入門者が理解が難しくて止まってしまいようなポイントも悩むことなく読み進められるような分かり易い文章になっています。

キャラクターや色彩に癒される方にはおすすめの一冊です。

Excel VBA 誰でもできる「即席マクロ」でかんたん効率化

☆彡事務作業に即使えるノウハウが満載の一冊
  • [分かり易さ] はっきりと目的が分かる項目立てかつメリハリのある充実した解説
  • [ページ数] 256ページ
  • [楽しめるポイント] 事務作業がどんどん楽になる(^^♪

最初の2冊と比較するとこの書籍は実務向きです。

経理や人事総務、営業事務などでExcelを使いまくって事務作業をバリバリこなしている方にうってつけの一冊です。

そんな方ならばすぐにでも試してみたいような事務作業をショートカットできるVBAテクニックが満載。

それでいて1ページ1ページは充実した説明部分とメリハリの効いた図解、画面、ポイント欄を上手くバランスが取れています。

はやる気持ちを抑えて順番にマスターしていきましょう。

おすすめのVBA入門本(文法編)

次にVBAの文法を解説したおすすめの書籍をご紹介します。

できる イラストで学ぶ 入社1年目からのExcel VBA できる イラストで学ぶシリーズ

☆彡とにかく入門者にも分かり易いVBA文法書
  • [分かり易さ] 1ページに詰め込みすぎないボリュームと急がない解説
  • [ページ数] 320ページ
  • [楽しめるポイント] 2キャラクターと一緒に学習している感じ+イラスト

文法書はどうしても説明が難しくなりがちです。また「できるだけ網羅しないと」「誤解のないようにしないと」という気持ちからどうしても説明にボリュームがでてしまいます。

本書は文法書であるにも関わらず、1ページに説明を詰め込みすぎることなく文法の解説を急いでいません。このことがVBAの文法解説であるにも関わらず入門者にも理解を簡単にしています。

2冊目のおすすめ書籍と同様にキャラクターやデザイン面でも入門者への配慮がなされており、この点もおすすめできるポイントです。

入門者のExcel VBA 初めての人にベストな学び方 (ブルーバックス)

☆彡基本的なVBA文法がきっちり書かれた本格的な入門書
  • [分かり易さ] VBA文法の丁寧な解説とサンプルコード
  • [ページ数] 240ページ
  • [楽しめるポイント] サンプルコードを実行する毎にVBA文法が分かってきてエラー原因が分かってくる。

VBA入門書として評判が高い一冊です。

評判に違わず基本的な文法がきっちりとかつ丁寧に説明されています。

私が入門段階であった頃、インターネットのサンプルコードなどを実務に応用しようとすると度々エラーが発生しましたが、なぜエラーになるのかが分かないことが多かったです。

コードの入力間違いも多かったのですが、今振り返って考えると文法書で学習しなかったことが根本的な原因でした。文法が分かっていないので、単なる入力ミスであるにも関わらず、別の原因でエラーになっている、と思ってしまうのです。

本書では繰り返しサンプルコードを打ち込み実行することで、どのような時にエラーが発生するのかが体験として学習できます。エラーの発生とデバッグ(エラー箇所の発見と修正)を繰り返すことで文法も自然と定着していきます。

本書を全て読み終えた頃にはVBAの入門段階は脱し、次のステップを歩み始めているはずです。

Excel VBA に挫折しないためのプログラミング超入門 (基礎から応用まで)

☆彡VBA文法の入門はおろか基本を全てマスターできる一冊
  • [分かり易さ] エクセルVBAの文法の特徴や分かりにくい点がきっちりと解説
  • [ページ数] 885ページ
  • [楽しめるポイント] Kindle機能を最大限に活用でき、メモやマーカーが利用できる。

最後のおすすめ書籍は入門を完全に超えVBAの基本文法を完全に網羅した一冊になっています。

「これぞ正に文法書」といった一冊です。

ですが、難解な解説はなく、上述の実践、ノウハウ重視の書籍を読み終えた後であれば、理解しながら進めることができます。

この本はKindleの機能を最大限に活用でき、マーカーやメモ、画面の拡大縮小などの機能があなたの文法学習をサポートしてくれるでしょう。

※画像部分は2回続けてタッチすると拡大縮小できるようになっています。

ページ数が多くボリュームがあるため、本書は全てを完全にマスターするという気持ちではなく辞書代わりに利用するのが入門段階での効果的な使い方だと思います。

入門本を読み終えた後は

次のページで紹介するVBAサイトを活用して、いろいろなサンプルコードを使って、たくさんプログラミングしてみましょう。

次に学習することとおすすめのVBA本

プログラミングするうちに、自分でも簡単なプログラムを書けるようになります。

ですが、分からないことはどうしてもでてきます。

ここまで来るとVBA入門は脱したといってもいいと思います。

次にVBA初級者となるために、VBAプログラミングの文法を本格的に学習しましょう。

上述の文法の入門書ではExcel VBAの基本的な文法の学習ですが、この段階ではより深くExcel VBAを学習し、さらにテキスト操作やAccess、WEBプログラミングといったExcel以外の文法も理解しながら始めます。

おすすめできるVBA文法本は次のシリーズです。

VBAエキスパート用のテキスト本ですが、他の本やサイトと比較してダントツでおすすめできる本です。

  • ・体系的に学べる
  • ・分かりやすく適度なボリューム
  • ・一般的なVBA技術を網羅
  • ・サンプルコード付き

私はVBAエキスパートの資格取得を通じてVBAを学びましたが、資格勉強とこのテキストのおかげで、プログラミング言語の基礎を身に付けることができました。

プログラミング言語とは、沢山の種類がありますが、実は変数宣言やデータ型、条件分岐や繰り返し制御、関数の使い方、メソッド、プロパティなど、ほとんど同じです。

従って、VBAの文法を学んでしまえばプログラミング学習の素地が出来上がるので、今後のJava、PHP、Python、JavaScriptなどの人気あるプログラミング言語はもっと短期間で習得できてしまいます。

このシリーズではExcel VBAだけでなく、Access VBAの書籍も出版されています。どちらもスタンダードの方ではテキスト操作やWEBプログラミングなど、Excel、Accessと関連深いプログラミング手法についても記述されています。

さらにVBA技術を高めるには

VBAツールを開発するには、他のプログラミング言語やIT技術を駆使する場合が少なくありません。

また、VBAツールは他のプログラミング言語によるシステム・アプリ開発とは異なる点があることやツールの開発手法について知ることで、よりレベルの高いITエンジニアとして活躍できます。

次の記事は私がVBAエンジニアになるまでの体験記と広範囲なおすすめ書籍をコメントしています。

その他の記事でも私の経験を基に一般書籍では書いていないことについても言及して様々な視点からVBAについてコメントしています。よろしければご利用ください。

まとめ

以上、VBA入門者におすすめの本と勉強方法についてコメントしました。

皆さんのVBAプログラミング学習に役立つ情報になっていれば幸いです。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。

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